日経MJヒット商品番付

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 日経MJ(日経流通新聞)が創刊された1971年以来の目玉企画ヒット商品番付について、同誌編集長の下原口氏の講演「ヒット商品番付が映す今どきの消費とその背景」セミナーを11月28日に東京で聴講してきました。私も独立開業以来、同誌の定期購読を続けております。特に、経営者の皆様に対する新しいマーケティング戦略を協議検討する際に、ベースとなるアイデアやトレンドの情報源として大変有益だと認識しています。ここでは聴講の翌週12月3日(水)付で発表された2014年ヒット商品番付の情報を含めて簡単なコメントをしてみたいと思います。
 先ず、セミナーでは“横綱を見れば、その年がわかる”として2001年の「イチロー」、2003年「昭和」、2006年「SC」等の西横綱の顔ぶれや、AV・iPod・一眼レフ・スマートフォン・アップルと連続して東横綱に顔を出し続けている「デジタル機器」のほか、2007年「ユニクロ・H&M」、2008年「セブンプレミアム・トップバリュ」等の一世を風靡した企業等が掲載。次に、東日本大震災以降の最近のトレンドとその背景に話は展開し、2013年上期のアベノミクスの表(盛り上り)と裏(守り)、同年間キーワードとして西の横綱となった「あまちゃん」に擬えた商品キーワードとして3Jぇ(Joshitsu/Join/Japan)の意味と番付上位商品について紹介。
 そして話は2014年に移り、公表前の週というジレンマを抱えつつも西横綱「妖怪ウォッチ」、東大関「アナと雪の女王」などエンタメが増税の年には流行るという独自の理論に関心(過去は1989年「カラオケ」、1997年「ポケモン」)。最後にこれからの商売に最も直結する今どきのヒットのキーワードとしての「突き抜け感一目瞭然」の提示と大事な観点としての革新で常識を打ち破ることやワンフレーズ・マーケティングの時代が到来!という最新トレンド。更に、次のヒットへの鍵として、①訪日外国人へのインパクト、②シニア層をどう取り込むか、③ネットの急速な進展への対応、④コンビニ一人勝ち、といった時代の見方について各データベースの裏付けとともに解説がありました。私たちも何とはなしに感覚的にはわかっていたような気がしますが、やはり日経MJが膨大な情報の中から多面的な考察を経て整理集約して頂いた貴重な評論の凄さを改めて再確認出来たセミナーでした。

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