ビジョナリー・カンパニー

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5月は㈱広島銀行での「目利き能力養成研修」を翌週に控えた17日、話題の一つとして想定している「ビジョナリー・カンパニー(時代を超える生存の原則)」(ジェームズ・C・コリンズ)の精読会を行いました。本書も1995年に発刊されベストセラーとなって以降、2001年「同②(飛躍の法則)」、2010年「同③(衰退の5段階)」、2012年「同④(自分の意志で偉大になる)」が続々刊行されています。今回はシリーズ基本書を中心に解説しました。

【Ⅰ】基本理念を維持する

・【時を告げるのではなく、時計をつくる】ビジョナリー・カンパニーは「ウサギではなくカメ(長距離レースに勝つ)」であり、ひとつのアイデアに拘ることなく、長く続く素晴らしい組織を目指して粘り抜くもの。即ち「会社を製品の手段として見るのではなく、製品を会社の手段として見る」という価値観を持ち、短期的に大きな成果を上げ、かつ、長期的にも大きな成果を上げようとする(短期と長期のバランスをとろうとしない)。これを象徴する挿話として、「『ORの抑圧』をはねのけ、『ANDの才能』を活かす」という中国の陰陽思想と共通する考え方が基本にあること。

・【利益を超えて】ビジョナリー・カンパニーとして業界で卓越し広く尊敬されている企業(50年超の歴史・CEOが世代交代、製品ライフ・サイクル変遷)に共通するのは、設立以来一貫して経済上の目的を超えた基本理念があることについて各社事例を紹介。

【Ⅱ】進歩を促す(※基本理念を維持し、進歩を促すための具体的方法:以下5つのカテゴリー)

①社運を賭けた大胆な目標(BHAG):リスクが高い目標やプロジェクトに大胆に挑戦する(進歩を促す)。

②カルトのような文化:素晴らしい職場だと言えるのは、基本理念を信奉している者だけであり、基本理念に合わない者は病原菌か何かのように追い払われる(基本理念を維持する)。

③大量のものを試して、うまくいったものを残す:多くの場合、計画も方向性もないままに様々な行動を起こし、何でも実験することによって予想しない新しい進歩が生まれ、ビジョナリー・カンパニーに種の進化に似た発展の過程を辿る活力を与える(進歩を促す)。

④生え抜きの経営陣:社内の人材を登用し、基本理念に忠実な者だけが経営幹部の座を手に入れる(基本理念を維持する)。

⑤決して満足しない:徹底した改善に絶え間なく取り組み、未来に向かって永遠に前進し続ける(進歩を促す)。

 

 

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